369講

「愛の呼びかけ」
白石剛史牧師

ルカ１５：１−１０
2008年8月31日



「悔い改め」という言葉の意味を手がかりに、聖書の語る救いの意味を再確認しよう。

序「悔い改め」と聞くと「反省や後悔をして、人生を改めること」と理解しやすい。確かに「悔い改め」にはそのような面もあるが、イエス様の語るたとえ話を読むと、もっと大切な側面があることに気づかされる。

（１）悔い改めは人間回復である・・・　羊や銀貨は反省したりしない。このたとえ話では所有者の下へ帰ることが「悔い改め」と言われている。人間としてあるべきところに帰ろうという人間回復という意味で悔い改めを理解して欲しい。

（２）悔い改めは回復させる方との出会い・・・　このたとえでは探し出す側にウェイトが置かれている。羊や銀貨は自分の力で戻ったのではない。探し出そうと出てくる所有者によって見出されたのである。出てきてくださる神様（イエス様）との出会いを大切にしたい。

（３）悔い改めには分かち合う喜びが伴う・・・　羊飼いも銀貨を失った女も、それを見つけると近所の人たちや友人･知人を呼び集めて大喜びした。喜びを分かち合う人生への回復。それが悔い改める者への祝福である。

（４）悔い改めは私をかけがえのない者として扱ってくださる神との出会い・・・　羊飼いも銀貨の所有者も、１匹・１枚の価値を残りの９９匹や９枚との比較で量らなかった。１匹・１枚としてかけがえのない存在と見たのである。神様も私たちをかけがえのない存在として、世界に一人の存在として扱ってくださる。その神様の愛の呼びかけをしっかり聞いて、帰るべき方のところに帰った喜びに生きていきたい。