385講

「わたしはぶどうの木です」

ヨハネ１５：５〜
2008年12月21日



「わたしはぶどうの木で、あなたがたは枝です。」　主イエスがぶどうの木。わたしはそこから出る枝。「人がわたしにとどまり、わたしもその人の中にとどまっているなら、そういう人は多くの実を結びます。わたしを離れては、あなたがたは何もすることができないからです。」（ヨハネ１５：５）　主イエスはまことのぶどうの木。いのちの根源であり、消えることのない光である。主イエスから離れて自分の力で何でもやろうとしても良い実がならない。また、主イエスは「わたしにとどまりなさい。」（１５：４〜７）と言われる。「とどまる」とはただじっとしているということではない。継続して主の内にいて、主を見つめ、主とともに歩むことである。

「実を結ぶ」とはどういうことか。「御霊の実」として「愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制」（ガラテヤ５：２２）が挙げられている。御霊に歩むこととイエスにとどまることは実質的に同じことであるから、これらのことが「実」であることは間違いない。しかし、このヨハネの福音書では「実を結ぶ」ことは「愛」に集約されている。「わたしの戒めを保ち、それを守る人は、わたしを愛する人です。わたしを愛する人はわたしの父に愛され、わたしもその人を愛し、私自身を彼に現わします。」(ヨハネ１４：２１)

「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合うこと、これがわたしの戒めです。」（１５：１２）　主イエスを愛し、私たちが互いに愛し合うこと、このことが主イエスにとどまることによって得られる究極の「実」なのである。主イエスの愛は犠牲の愛、私たちのために十字架で死んでくださったほどの愛を私たちに示してくださった。それが本当にわかれば、私たちもその愛を人に向けて、お互いに愛し合うことができるはずである。

この世は本当に暗く汚れていて、希望がないように思われる。世の中全体がギスギスして愛し合うことを忘れている。しかし、実際は皆愛を求めている。また人を愛したいと思っている。愛の欠乏症にかかっている。このような世の中は霊的には危機ではなく、チャンスである。まことの愛の回復のチャンスが訪れている。その愛の回復は主イエスにとどまること、と聖書は言っている。